お酒は飲めば飲むほど喉が渇く?飲酒時に水分補給が大切な理由
お酒を飲んだあと、喉が渇くことを経験として知っている方は多いと思います。
飲み会から帰ってきて、そのまま眠ってしまっても喉が渇いて目が覚めて台所に直行という経験はありませんか。確かにお酒を飲むと喉が渇きます。
でも、お酒も水分たっぷりのはず。
お酒を飲むとどうして喉が渇くのでしょうか。
これには3つの理由が考えられます。
一つ目の理由は
アルコールの利尿作用です。お酒を飲むとトイレが近くなりますよね。
アルコールには利尿作用があり、お酒を飲むことによって尿排泄が促されます。
1リットルのビールを飲むと、1.1リットルの水分が体外へと排出されてしまうという説もあります。
お酒も水分を多く含んでいますが、摂取した水分以上に利尿作用によって排泄されてしまうのです。
身体は尿として排泄されてしまった水分を補おうとして、喉が渇いたサインを脳に送り水分を摂取させようとします。
二つ目の理由は
アルコールを分解するときに水が必要とされることです。
摂取されたアルコールは肝臓の働きでアセトアルデヒドという有害物質に分解されます。
さらにこのアセトアルデヒドは、水と二酸化炭素に分解されて体外へ排出されるわけなのですが、このアセトアルデヒドを分解するときに水が必要とされるので、喉の渇きが起こります。
三つ目の理由は
最近の研究結果でわかってきました。アルコールを飲むことで肝臓が刺激されるとFGF21と言われるホルモンが分泌され、これが喉の渇きにつながるという研究が発表されています。
FGF21を投与されたマウスは、そうでないマウスに比べ明らかに水を多く飲むようになります。
これらの理由を考えるとお酒を飲むと喉が渇くことや、お酒を飲むときに水分摂取をすることの大切さをご理解いただけると思います。
お酒ばかりを飲んで、水分補給が足りていなければ、アルコールの利尿作用によって、飲んだ以上の水分が体から出て行って、脱水状態になってしまいます。
また水分が足りなかったら、肝臓で作られた有害物質であるアセトアルデヒドを効率よく分解できなくなってしまいます。
アセトアルデヒドの分解が追い付かず翌日に残ってしまうと、吐き気や頭痛などの二日酔い症状が現れます。
つらい二日酔いに苦しまないためにも、一杯のお酒を飲んだら一杯のお水を飲むように心がけましょう。
どちらにしても、喉が渇いたと感じるのは体が水分を必要としているサインです。
アルコールの速やかな分解のためにも、お酒を飲むときには意識して水分摂取を心がけましょう。