流行りの機能性表示食品飲料とは?効果は期待できる?

「機能性表示食品」という言葉をご存じでしょうか。2015年から機能性表示食品制度がスタートしました。

科学的根拠をもとに消費者庁に届け出をして商品のパッケージに機能性を表示する制度のことです。

そう聞くと、それって「トクホのこと?」と思いがちですが、トクホとして知られているのは「特定保健用食品」のことです。両者は似ていて混同しがちですが、許可の取り方が少し違います。

トクホ(特定保健用食品)は、科学的根拠に基づくことはもちろんですが、ヒトで臨床実験をして、商品ごとに有効性と安全性を国が審査をして認可が下ります。

一方「機能性表示食品」とは、科学的根拠に基づいた情報と安全性を事業者が届け出をして受理されれば、60日後に販売できます。

「トクホ(特定保健用食品)」の認可を受けようとすると、ヒトの臨床実験も必要ですし、認可が下りるまで数年単位で時間がかかります。

実際に時間とお金のかかるトクホ市場で活躍しているのは大手企業ばかりです。

一方、少ない費用で認可も早い機能性表示食品は、中小企業であっても参入しやすことから急成長しています。

トクホ(特定保健用食品)が、「この商品ではこういう効果が期待できますよ。
人体実験もしました!」とPRしているとしたら、機能性表示食品の場合は、「この商品に含まれているこの成分は、こういう効果があるという研究が発表されていますよ」とPRしているイメージです。

「トクホ(特定保健用食品)」も「機能性表示食品」も、特に飲料として人気が高くスーパーマーケットやコンビニで手軽に購入できます。

さて、国のお墨付きとも言えるトクホ(特定保健用食品)とは違って、機能性表示食品のほうはヒトでの臨床実験もする義務がありませんし、その商品に対する個別の研究結果とも限りません。

事業者の責任でおすすめしている商品です。機能性表示食品飲料を飲むことによって、本当に効果は期待できるのでしょうか。

結論から言えば「効果が期待できる!・・・と事業者が言っている」と、理解したほうがいいですね。

まるで科学的根拠がないわけではありませんので、見当違いの宣伝をしていることはありませんが、本当に実際のところは、その飲料を飲み続けて自分で判断しなければわかりません。

届け出されている根拠となる科学的な資料については、消費者庁のウェブサイトで誰でも閲覧できます。気になる商品はご自身でチェックしましょう。

「機能性表示食品」にしても「トクホ(特定保健用食品)」にしても、どちらも医薬品ではありません。

疾病の治療効果はもたらしませんので、あくまで健康をサポートする「食品飲料」だという意識を忘れずに、上手に付き合っていきたいですね。

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